はじめてのオーダースーツ

銀座の社長 × ペコラ銀座

日本でも有数のテーラーとして知られている
「ペコラ銀座」さん。
縁あって、銀座の社長(高橋一)が
初めてオーダースーツを注文することに。
生地を選ぶところから、出来上がりまで
全13回にわたって掲載いたします。

ペコラ銀座について

目次

第11回
2017.06.30
「麻」は、ずっと人気。
第12回
2017.07.07
肩線は背中の方に作る。
第13回
2017.07.14
完成しても、お直しを。

第1回
一着作るとしたら、この生地を。

高橋:
初めまして、高橋と申します。
本日は、よろしくお願いします。
佐藤:
こちらこそ、よろしくお願いします。
なんか緊張しますね(笑)
一着作るとしたら、この生地を。
高橋:
いえいえ、僕もオーダースーツを
頼むのは
初めてなので
緊張しております(笑)
佐藤:
そこは緊張したもの
同士ということで(笑)
では、早速ですが、
どんなスーツをお考えですか?
高橋:
夏はほとんど着ないので、
3シーズンものを考えています。
佐藤:
わかりました。
ただ、昔の3シーズンだと
少し薄いかなという気がします。
それよりオススメは、
ちょっとだけ冬に合わせるくらいの方が
いいのかなと思います。
高橋:
そうなんですね。
オススメのものをお願いします。
佐藤:
色はダーク系がいいですか?
高橋:
ええ。ダーク系の方がいいですね。
佐藤:
無地っぽい方がいいですか?
高橋:
ああー。うーん。
そうですね。無地でも。 
まずは生地選びなんですね。
佐藤:
はい。こちらは、3シーズンもので
うちでいちばん出てる
タイプのものです。
「Fintex」というメーカーが
織っていた生地で
通称「80番(ハチマル番)」と
僕らは言っています。
10年くらい前まで
織られていた生地です。
定番の生地として
ずっと存在していました。
今も、同じシリーズは
あるんですけども、
やっぱり以前までの生地の方が
質感がいい気がするんですよね。
生地屋さんの在庫に
「80番」のシリーズが
残っていなかったので、
もうないものかと諦めていたら、
イギリスの倉庫にまだ残っていました。
高いまま残っていたこともあり、
そんなに売れていなかったみたいです。
そういうことならと、
倉庫にある生地をまとめて買うので
昔の値段ぐらいまで
落としてもらえないかと頼みました。
たとえば、
この一帯がみんなその生地です。
高橋:
紺もあるんですか?
佐藤:
紺系もありますが、
ふつうの無地は売り切れています。
ただ、このメーカーは、
細かい織り柄が定番なんですよね。
そんなに厚くないのに、出来上がると
洋服の質感が、ぐーっと出てくる。
柔らかさもありながら、
しっかり感もある。
こういう生地のタイプの中では、
いちばんいいなあって思います。
高橋:
そうなんですか。
佐藤:
色でいうと、
やっぱり紺系のものから
売れていきます。
あとこの辺もそうです。
微妙にどれも違うんですけどね。
高橋:
ほんとに微妙に違いますね。
綺麗ですねえ。
一着作るとしたら、この生地を。
佐藤:
こういうのは、ちょっと地味で、
落ち着いてるタイプが多くて、
ある程度、
年齢の高い人向けなんですが、
意外と若い人にも人気があります。
若い人でわざわざ
うちに来る方というのは
結局、いいものが好きで来る人。
そういう人が一度この生地を着ると
このタイプを選びます。
これだけで揃えていく人も
いらっしゃいます。
それに、手に入らないと知ると
余計、欲しくなるじゃないですか(笑)
高橋:
限定とか大好きですもんね。
佐藤:
こちらは、ちょっと後の
タイプになりますすね。
「870番」。これもいいんです。
ただ、微妙に値段が高い。
Fintexは服地の中の
王様のようなメーカーですが、
今は、日本の会社が
資本家になっているのかな。
高橋:
オーナーが日本の企業になっている。
佐藤:
そうなんです。
小さいメーカーなんですけど、
とくに昔のタイプはよくて揃っています。
一着作るとしたら、
この生地がいいかなと思っています。
高橋:
僕はもう佐藤さんのオススメの生地で。
佐藤:
僕のオススメはこれかな。
一着作るとしたら、この生地を。
高橋:
Fintexの80番。
佐藤:
ちょっとストライプになっていますが
ほぼ無地に近いし、
他の色が入ってるわけでもありません。
ヘリンボーンとも違います。
高橋:
確かにすごい綺麗ですね。
ちょっと色気も出そう。
佐藤:
他にも、たとえば細番手のものとか
光沢があるものとか、
そういう生地は今たくさんあります。
この生地はどちらかというと、
そんなに光沢はありません。
でも、光沢はあまりない方が
高級感は出ると思うんです。
高橋:
上質な雰囲気が出ますよね。
佐藤:
そうそう。
高橋:
上質でちょっと色気がある。
佐藤:
そうなんですよね。
光の当たり方でストライプが出てくる。
高橋:
これはどういう織りになるんですか?
佐藤:
ヘリンボーンの織りの
変則的な感じだと思います。
ただ、ヘリンボーンの織りと違って
幅が均等ではありません。
高橋:
へえ。綺麗ですね。
ほんとだ、光沢もありますね。
一着作るとしたら、この生地を。
佐藤:
柔らかすぎず、硬すぎず、品がある。
この太さがいちばんオススメです。
高橋:
いいと思います。
この生地だと3シーズン着られる?
佐藤:
3シーズン着られます。
秋ぐらいから
4月半ばくらいまで着られるかな。
では、こちらでいいですか?
高橋:
はい。

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第11回
2017.06.30
「麻」は、ずっと人気。
第12回
2017.07.07
肩線は背中の方に作る。
第13回
2017.07.14
完成しても、お直しを。