こんにちわ。今回は僕が一番尊敬するデザイナーが手掛ける、一番好きなドメスティックブランドのご紹介。


NEEDLES Embroidery Wool Jacket Made In India

このアイテムとも10年来の付き合いとなりました。僕の人生で初めてのNEEDLESです。
NEEDLESはNEPENTHESの創業者である清水慶三さんが手掛けられるジャパンブランド。そのほとんどが日本生産なのですが、これについては清水さんがインタビューで応えていらして。
「インポートブランドの取り扱いがネットの普及によりあらゆる店舗が行えるようになり、セレクトのみで個性を打ち出すのが難しくなってきた中、それならば国内で腰を据えて作り込んだオリジナルを打ち出した方がNEPENTHESらしさをアピール出来るのではないか」、という想いから発足に至ったのだそうです。

 
チャコールグレーの深みあるウール生地に、チロリアン調の刺繍模様が仕立てられたネイティブ感溢れる1着。
しかしながらバリスティックほどのアクの強さはなく、どこかラグジュアリーな雰囲気を持ち合わせ絶妙なバランス感が魅力的な仕上がり。NEEDLESに心惹かれるのは、他のブランドにはない世界観と捻くれつつも正統的な独自の雰囲気を持ち合わせているところと感じています。


そしてこちら、NEEDLESでは珍しいインド生産。なんでインド製なんだろうと不思議に思っていたのですが、デザインの刺繍部分に理由があるそうで。この刺繍技術、どうやらインドの伝統技法によるもので、インドの刺繍職人の技術が活かされた、という生産背景があるのだそうです。このジャケットをきっかけにインド生産衣料品についての見る目が自分の中ではガラッと変わりましたね。

1St NEEDLESという具合もあれど、実はそれ以上にこちらのジャケットには思い入れがありまして。
渋谷のフリークスストアさんにふらっと立ち寄った際、このジャケットに一目惚れをしたのですが、店舗にサイズの在庫がありませんでした。調べてもらったら原宿店に在庫があるとのことで、なんとその時対応してくれたスタッフさんが自転車で取りに行ってくれまして。
当時NEEDLESにも憧れがありましたが、それ以上にそのスタッフさんの応対が僕の中では一番に印象深く。以降も仲良くさせてもらい呑みに行ったりもしておりましたが、暫くして退職され、気付けばセレクトショップを立ち上げていました。今では著名なお店と成られております、五本木のLINKSさんです。
以前にお店に伺った際にあざとく着て行ったのですが当の本人は思い切り忘れてましたね 笑


ちょっと袖丈が長かったので、当店の取引先でもありお世話になっております、SARTO銀座店にてお直しをお願いしました。この写真はお直し前に撮影したもので、直したものは下のスタイリングにてご覧いただけます。



Hat – Karen Henriksen
Eyewear – Banton Frame Works
Coat – British WorkWear
Jacket – NEEDLES
Denim – 50s Wescot
Shoes – 90s Clarks
Ring – LAS JEWELRY

テーラーの請け負いもされていることもあり、素晴らしいバランスの丈感で直して頂けました。
最近ハマっているのが、ワークコートの上からジャケットを羽織り、裾部分をショップエプロンライクにするスタイリング。レイヤードが楽しくてよくこの格好で立っています。