はじめてのオーダースーツ

銀座の社長 × ペコラ銀座

日本でも有数のテーラーとして知られている
「ペコラ銀座」さん。
縁あって、銀座の社長(高橋一)が
初めてオーダースーツを注文することに。
生地を選ぶところから、出来上がりまで
全13回にわたって掲載いたします。

ペコラ銀座について

目次

第6回
ヨーロッパの人は、内ポケットをほぼつけない。

佐藤:
洋服にネームは入れますか?
高橋:
あ、入れてください。
佐藤:
横文字でいいですか?
高橋:
横文字…。
あの、漢字にしましょうかね。
佐藤:
漢字で。
高橋:
はい。
ヨーロッパの人は、内ポケットをほぼつけない。
佐藤:
はい、わかりました。
佐藤:
あと内ポケットは
ふつうにあっていいですか?
高橋:
はい、あっていいです。
佐藤:
ペン差しはどうしましょうか?
高橋:
ペン差しですか。
そういえば差したこと一回もないです。
ない方がいい場合ってありますか?
佐藤:
内ポケットの数は、
少なければ少ない方がいいです。
日本のお客さまは、
「内ポケットたくさん作ってください」
という方が多いです。
反対にヨーロッパは
すごく少ないんですよ。
フルでつける人の方が少ない。
大きい内ポケットは
ふつうに二つあって、
下にある内ポケットはどうですか?
ヨーロッパの人は、内ポケットをほぼつけない。
高橋:
このポケットは
そんな使わないですよね?
佐藤:
いちばんこれが入らないかな。
高橋:
じゃあ入らないですね。
佐藤:
では、これとペン差しはナシで。
高橋:
はい。
佐藤:
ほんとにヨーロッパで
全部つける人はめったにいません。
高橋:
なんとなくわかります。
あまり入れると、
せっかくのフォルムが
ダボっとしちゃいそう。
佐藤:
それから、ズボンのポケットを、
斜めにするか、縦にするか。
手を入れることが多ければ
斜めがいいと思います。
高橋:
斜めでいいです。
佐藤:
斜めでいいですか。はい。 それと後ろのポケットのボタンは
両方ついていた方がいいですか?
ときどき、片方にハンカチを
入れる方がいますが、
ハンカチを入れるとき、
ボタンがあると邪魔になるので。
高橋:
あー、邪魔だからですか。
うーん。
佐藤:
ですので、あまり使わない人は
ボタンはあっていいと思います。
高橋:
使わないですね。
佐藤:
では、ボタンはありで。
高橋:
ええ、あっていいです。
使わないです。
佐藤:
わかりました。
あとは仮縫いのときに、
ディティールをもう少し
詰めたいと思います。
高橋:
いやあ、楽しみですね。
仮縫いはだいたい
いつくらいになりそうですか?
ヨーロッパの人は、内ポケットをほぼつけない。
佐藤:
だいたいいつも10日後ぐらいです。
高橋:
おお。わりと早いんですね。
佐藤:
そのあとがちょっと
長くなるので(笑)
仮縫いは一度型紙を作って裁断して、
すぐ簡単に組み立てるだけなんです。
そのあと、もう一度バラして直して、
それから半分作って、
その状態で中縫いします。
それで、細かいところを確認して
最後組み立てる。
最初は結構、ざっくりと作るので。
高橋:
はい。わかりました。
ありがとうございます。
佐藤:
こちらの採寸表に、
高橋さん名前を書いてもらっても
いいですか?
高橋:
自分で書くんですか?
佐藤:
お客さまにいつも
書いてもらっているんですよ。
一着目のときは
書いてもらっているんです。
高橋:
おー、上手に書けた(笑)
ヨーロッパの人は、内ポケットをほぼつけない。
佐藤:
ありがとうございます。
高橋:
体型的にはちょっと変わった
体型だったりするんですか?
佐藤:
いえいえ、そうでもないです。
姿勢もよくて胸もある。
高橋:
そうそう。
胸の厚みがあるんですよ。
佐藤:
洋服が映えますよね。
高橋:
あー、そうですか。
佐藤:
腕も長いし。
高橋:
そうなんです。
腕が長くて、厚みもある。
カミさんには、
マグロだ、マグロだって(笑)
佐藤:
ええ?(笑)
高橋:
平べったくなくて、
丸っこいというか。
佐藤:
ああ、そうですね。
ちょっと外国人の体型に近いですよね。
高橋:
では、本日はありがとうございました。
また次回、
ぜひ、よろしくお願いします。
佐藤:
よろしくお願いします。

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